【四神降臨2020王座決定戦】最高位・坂本の華麗な待ち変え

2020年3月29日。麻雀プロ四団体の現タイトルホルダーが激しい闘牌を繰り広げる対局が行われた。それが【四神降臨2020王座決定戦】である。対局者は坂本大志(44期最高位)、原浩明(17期将王)、堀慎吾(18期雀王)、多井隆晴(11期令昭位)。この名だたるメンツの中で鋭い技であがり牌を打ち取った男がいた。それが坂本である。坂本は大きなタイトルこそ取っていないものの、最高位戦の裏方としても有名で協会内ではとても愛されている人間である。そんな坂本が最高位をとったのだから各人思うところはあっただろう。そしてこの王座決定戦で現・最高位の技が光る。

まだトータルポイントも平たい3回戦の南2局。この半荘をトップのまま終えればグッと優勝に近づく。そんな中で迎えた坂本の親番での3巡目。

ドラの發を引き入れグッと手牌が引き締まる。そしてあっという間にイーシャンテン。

このイーシャンテンの打4pは色々な意見があると思う。別の打牌候補としては9mを切っておき、ピンズとマンズで良形を作りにいく手順もある。ドラが字牌で出にくいという点も加味して、ドラを雀頭としたリーチに向かう一手だ。ソウズの部分に優劣があるのであればソウズに手をかけてもいいだろう。しかし坂本の選択が功を奏したのかすぐに聴牌となる。

どちらかが良さそうという情報もなく6sは一枚切れなので嵌4sの聴牌をとる。そして次巡、ここでも坂本の丁寧な一打。

5sの空切り。ここで5sをツモ切るより空切りした方がターツ選択をしたように見え、ソウズの待ちがボケる。また、ターツ落としが連続で入ることにより聴牌していないように見せるのも利点だ。そして11巡目。

7sを持って来るや否や、ノータイムで3sを切る。ソウズの切り巡は7→5→3なのでここで聴牌や待ち変えだとしたらソウズの下が怪しく、上目までは警戒されづらい。仮に嵌6sがあるとしたら35577とあったところから75と切っていることになる。鳴いている手は基本的にポン材を残すことが有利なのであまり考えられない。実際は5sも7sも後から持ってきたのだがそこを坂本は逆手に取ったのだ。そしてどうにか形は崩さず粘っていた原から6sが飛び出し

「ロン」

この親満から勢いをつけ、2020年王座降臨は見事坂本の優勝となった。この勢いのまま最高位連覇を成し遂げることはできるだろうか。坂本の決定戦に期待がかかる。